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昭和天皇巡幸 戦後の復興と共に歩まれた軌跡(文庫版)

著者:昭和天皇巡幸編纂委員会

戦後の復興と共に歩まれた昭和天皇の全国巡幸。東日本大震災後の今、軌跡を顧みることにより、天皇と国民の絆を確かめる。

 

天皇皇后両陛下の被災地巡幸と、

終戦後に行われた昭和天皇の全国巡幸の映像からは、

いずれも天皇の国民への愛情が滲み出ていて、

天皇と国民との絆をはっきりと見ることができた。

終戦後の巡幸が「昭和の巡幸」なら、

東日本大震災に当たっての被災地への巡幸は

「平成の巡幸」と呼ぶにふさわしい。

竹田 恒泰

(帯文より)

 

【目次】

プロローグ 陛下巡幸の地を取材して
1、関東巡幸—神奈川・東京・群馬・埼玉・千葉

“庶民第一号”のご下問 復旧直後の川崎工場へ

戦災孤児をお慰め 皇后さま、初のご訪問

大空襲・焼け跡の都下へ 感激に泣く女学生たち

群馬の飛行場跡・開墾地へ 「陛下を神のように感じて」

埼玉の農村で「人生を歩む上での最高の縁に」

活気に満ちた銚子漁港 「大漁だね」と漁師にお声
2、中部巡幸—静岡・愛知・岐阜

お茶どころ静岡 陛下を前に「きれいに生きる」決意

愛知の引き揚げ者 畑に大根並べてお迎え

岐阜厚生寮の陛下 「涙こらえ、お声聞く」

多治見の製陶所 粉じん舞う工場へ

3、関東巡幸—茨城

勤皇の水戸、ご感懐を御製に たのもしき槌音を聞かれて

4、近畿巡幸—大阪・和歌山・兵庫

大阪・博愛社の遺族たち 母子三人の心の支えに

大震災後の和歌山へ 「陛下のお言葉、大事にせねば」

涙の神戸女学院 讃美歌に陛下も学生も
5、東北巡幸—福島・宮城・岩手・青森・秋田・山形

常磐炭田・地下四百五十メートル 炎熱40度の坑内へ

宮城・みくに奉仕団 ほとばしる国歌「君が代」

岩手をゆくお召し列車 機関士、使命感に燃え

秋田の引き揚げ家族 満州の苦労乗り越えて

最後の空襲から復旧 秋田製油所、大きな励みに

山形、開墾地の移住者たち 「昭和」の地で人生を開拓

陛下、旅館に初のご宿泊 茂吉らとなごやかにご歓談
6、関東巡幸—栃木

恨み解かれた傷痍軍人 生きる力を陛下が

栃木の握手事件 日本風にと軽くお会釈
7、甲信越巡幸—長野・新潟・山梨

全国初の分村移民 ソバの花咲き乱れる日に

山道で会った新潟の村娘 キノコ狩りの蓑姿で

河口湖村の傷痍軍人 「今でも陛下のお声が・・・・・・」
8、北陸巡幸—福井・石川・富山

雨しぶく北陸路へ 「日本で一番偉い人やなあ」

石川の農業功労者に 「万歳で迎えるは国民の真心ぞ」

富山、五万人の赤誠 轟く「君が代」の大合唱
9、中国巡幸—鳥取・島根・山口・広島・岡山

鳥取の養護施設で 孤児たちの叫ぶ「ばんざい、ばんざい」

島根の老農夫と若者たち 陛下のお目もうるまれて

農業に励む戦争未亡人 「強く明るく子供のために」

下関の引き揚げ者 「お言葉」で苦労忘れ

励まし受けた原爆僧 巡幸が復興の大きな力に

陛下と広島五万の市民 すべてを語り、感激の涙

岡山、機械農業の村で 県下一の米作地に

 

国民の総意は「ご留位」—退位めぐる論争

陛下、日本再建にと巡幸ふたたび

 

10、九州巡幸—福岡・佐賀・長崎・熊本・鹿児島・宮崎・大分

福岡の炭鉱でのご激励 「海のそこのつらきにたへて」と御製

福岡・久留米医大へ 一学生の熱意で決定

佐賀の引き揚げ孤児寮 陛下の服をつかんでどこまでも

長崎・「聖母の騎士園」 ポーランド人神父が献身

ああ、長崎の鐘 陛下のお姿は「巡礼」

天草の記念碑 上陸の陛下を島あげてお迎え

鹿児島の戦災孤児施設 陛下になくつ子供たち

宮崎の母子寮で 陛下のお手に、盲目の子供

九州最後の地・大分へ 園児たちが「お迎えの歌」

11、四国巡幸—香川・愛媛・高知・徳島・淡路島

小豆島の醤油会社 シベリア抑留、今は功労者として

香川の織物工場で 資材入手難をご心配

愛媛の工場地帯へ 労使対立忘れ感激

興居島の生物採取 陛下、無言で叱る

高知の傷痍軍人 戦友慰霊のために韓国へ

高知の敷島紡績で 満州の亡父の分まで拝す

鳴門の水野旅館 陛下、お体酷使のため発熱

お召し船で淡路島へ 陛下、暴風のなか甲板へ

日本山の僧侶たち 行く先々で太鼓打ち、安全祈念

12、近畿巡幸—京都・滋賀・奈良・三重

京大教授がご進講 陛下の博識に驚き

湯川博士のノーベル賞 「科学者の励みに・・・・・・」

滋賀の近江学園 陛下のお人柄、一目で理解

奈良県知事公舎 講和条約にご署名

四日市の製油所 陛下のお励ましで誇り持つ

13、北海道巡幸

函館の保育所 園児、皇后さまにとびつく

札幌市をご視察 道民の国民意識覚醒

北大ご訪問 開拓史に深くご感銘

最後の北海道 両陛下、初の空の旅

14、二代で実現された沖縄ご訪問

「天皇巡幸」取材を終えて

文庫版あとがき

主な参考文献

【書誌情報】

判型:文庫判並製

頁数:284ページ

ISBN978-4-88144-160-2

昭和天皇巡幸 戦後の復興と共に歩まれた軌跡(文庫版) 表紙

価格(税込):843円

発売日:2012年4月25日